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△▼NOSTALGIA▼△

2007 .12.7 in store
DMRS-107 ¥3,500(tax in)

produced by face to ace


景色が浮かぶ、絵が浮かぶ、音に色彩がみえる。。。そんなface to aceの真骨頂が体験できるアルバム。
ひとつひとつの音が呼吸している、音の息遣いが聴こえてくるアルバムと感じました。

年々、生のリズム隊をフィーチュアした作品が増えてきたface to aceですが、今回は、11曲中9曲?
その魅力が遺憾なく発揮されていると思いました。
これまで、face to aceのアルバムに「サウンド全体を面で表現している」と感じてきましたが、
また、前作の「FIESTA」では、「その面に張り付いた音の粒の一つ一つが、さらに立体的に膨らんで主張し合い、ドラマを作っていく感じ。」と。
----生のドラムの音、生のベースの音、ギターのテーマ、キーボードのソロ、そしてボーカル・・・このアルバムでは、音の主張ではなく、人の手を通した音たちが干渉しあって、
face to aceの新しい音の色(≠音色)を生み出してるような、そんな印象を持ちました。

メロディのよさ、第一印象のキャッチーさが、これまでのアルバムで一番かも。
私には、マックスで入ってきて、マックスで驀進中です(笑)。

1.街の灯 (作詞:本田海月 作曲:本田海月  編曲:本田海月)

変拍子的にリズムを感じながらずんずんと進んでいくような、おもしろいグルーブを出しているかっこいい曲。
重めのリズムに、歪んでるのに透明感あるギター。ギターやベースやメロディがゆったりしているところに、細かくまわすドラムフレーズが勢いあります。
全ての楽器が一体となって、音が溢れ出し、せまってくる感じが、今のface to aceを象徴してる気がしました。
メロディにファルセットを取り入れたのは初めてですかね。その後のコーラスとも相まってセクシーです。

(マキシシングル紹介より)

2.冬の花 (作詞:ACE 作曲:ACE 編曲:本田海月)

優しいアコギのイントロが印象的な作品。
たえまなく左右に落ちていく音は、雪を表しているんですかね。
凛とした音の感じは、冬の澄んだ空気のようにも聴こえる。
ポイントで、ソロで、アコギの切ない音に、きゅんと胸を締め付けられる思いがします。
やわらかいボーカルが、一層切なさを誘う。

ノスタルジア    (作詞:ACE 作曲:本田海月 編曲:本田海月)

学校のチャイムを彷彿とさせる導入部分で、すでにセピア色の世界に導かれるような。
少しスモーキーな色合いの思い出の光景が、細切れに、無数にフラッシュバックしてくるような感覚に襲われました。
海月さんっぽいドラマティックなリードソロが曲を盛り上げる。

4.LIFE (作詞:ACE 作曲:本田海月  編曲:本田海月)

鍵盤ハーモニカの哀愁を帯びたメロディが泣く。
歯切れのよいパーカッションアコギとピアノのリズムにあわせて、
「時」が「現実」と「夢」を行き来しながらゆったりと進んでいく。そんな印象を持ちました。
打ち込みのface to ace・・・が一掃されるような作品です。

5.SPELL ON ME (作詞:ACE 作曲:ACE  編曲:本田海月)

導入のタチーチーなドラムが懐かしさを運ぶような、アルバムの中では唯一のハードチューン。
転調を重ねるACEさんらしいメロディ。(でも、転調のパターンはこれまでとちょっと違うかも…)
速い16音符の三連の連続で入ってくるギターソロは鳥肌もんです。
ユニゾンでピアノ、ギター、シンセ等次々と音が重なってくる展開のエンディングも力強くかっこいい。

6.OLD ROBIN HOOD (作詞:本田海月.ACE 作曲:本田海月  編曲:本田海月)

ギターフレーズのイントロや、ほぼバッキングだけというシンプルなアレンジは、
これまでのface to aceからは意外な感じがしましたが、
詞とメロディとコーラスの美しさと、展開のおもしろさを浮かび上がらせてると思いました。
間、空気感、こういう曲だからこそ、生のリズム隊のよさが光るのかもと。
ギターソロ、シンセソロ、この曲の素材のすべてが最高にいかされた構成だと思いました。

7.FAIRY TALE (作詞:ACE 作曲:ACE  編曲:本田海月)

やっぱり、打ち込みのトリッキーな雰囲気は好きみたいです私(笑)。
フェアリーで遊び心のあるアレンジにワクワクします。
アコギのカッティング気持ちよい、かっこよい。

8.TOUGH! (作詞:ACE..本田海月 作曲:本田海月  編曲:本田海月)

ちょっとエスニックなリード系の音のテーマが力強く、どんどん後押しされて、ずんずん前に進んでいく感じの作品。
流れるようなコーラスもかっこよい。裏一発ずつかきあげるような、シャリンとした音のギターが印象を残す。
歌詞の乗せ方がリズミック。

(マキシシングル紹介より)

9.遠くへ (作詞:ACE 作曲:ACE  編曲:本田海月)

こちらも打ち込みかな。でも機械の持つ冷たさはかけらもなく、
声もバックの音も、流れる全ての音が一丸となって全身を包んでくれるような、
温かく優しい、ファンタスティックなサウンドです。

10.雪化粧 (作詞:ACE 作曲:ACE  編曲:本田海月)

優しいメロディに、切ない歌詞。大人の儚い恋を歌ったのでしょうか・・・。
メロディの音運びも、音づかいもシンプルな中に、深々と舞い降りてくる雪のような、やわらかいシンセの音、煌びやかさを抑えたエレピの音。
それとは対照的に、歪みつつ、エッジの効いたギターのアクセント。
そのコントラストの強さに、心をかきむしられるような切なさを感じました。

マイナーなイントロから、平行調で、メジャーに持ってきて、淡々と情景を歌い、サビでマイナーにもってきて、心情を歌う。。。
そんな手法も、心を揺さぶるのかもしれません・・・。
さすがっす・・・。

(マキシシングル紹介より)

11....has come (作詞:ACE 作曲:本田海月  編曲:本田海月)

歌詞の印象とはまた違うのですが、演リ手の聴き手の、みんなの笑顔が、音の向こう見える。という感じがしました。
伸び伸びと響くギターソロも温かさを運んできます。
春がくることを確信させてくれるような。

(2007年12月7日)